以前、IHクッキングヒーターと比べたガスコンロの優位性のひとつとして、
「鍋フリができる」
という点がアピールされていました。

「チャーハンを作る際に、ご飯をパラパラッとおいしく仕上げるには鍋フリしないとダメ」
と強調されたものです。

でも、そもそも鍋フリはなぜ必要だったのでしょうか?
ガスコンロの場合、鍋肌に火が当たりやすく、そこの熱を上手に活用するために、
食材を鍋肌に当てる作業が必要だったのです。
それが、すなわち“鍋フリ”という鍋の扱い方になりました。

でも、IHの場合は、鍋底がもっとも熱くなるため、あえて鍋肌に食材を当てる必要がありません。
前後左右に揺すったり、かき混ぜたりするだけで十分熱が伝わります。
だから、“鍋フリ”ができなくても、おいしく調理できるのです。

これは、腕の力が弱い奥様方にはとっても喜ばれています。
「鍋を振り回すのは重くって、とっても疲れるのよ。振り回さなくていい方がラクよね」

しかし、最近のIHは「鍋フリもできる!」ように進化してしまいました(笑)
あくまでも、「鍋フリしたい方は鍋フリしてもOK」ということで、
「鍋フリしないとおいしくできない」訳ではありません。

腕が疲れちゃうなら、鍋フリしなくても全然構いません。そこのところは誤解のないように。