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【第24回】 高気密・高断熱住宅の真実(8) 〜建築コスト〜

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 よいものは高い!
 ―どんなものに対しても、多くの人がこういったイメージを持っているのではないでしょうか。

コストに見合った性能

 高気密・高断熱住宅を実現するために一番障害になることは、やはり従来の建物より建築費が嵩むことです。
 普通の住宅では顧みられていなかった部分にお金をかけるのですから、建築コストが嵩むことは当然です。単純に、断熱材や気密施工の費用がかかるばかりではなく、窓や玄関ドアを気密・断熱性の高いものにするため、坪単価で10万円以上UPするケースも少なくありません。

 では、省エネルギー性能が高くなっている分、ランニングコストで元が取れるかというと、そうでもありません。ただし、本当に必要なだけの気密・断熱性能を得られていれば、“高くつく”ことはありません。むしろ高くついているのは、従来の建物です。

 日本の住宅の平均寿命は30年前後と言われていますが、高気密・高断熱住宅は、その倍近くの耐用年数を持っているからです。
 普通の住宅を坪50万円で建てたとしても、30年後には建て替えが必要となります。けれど、しっかりした高気密・高断熱住宅を建てるのに坪60万円かかっても、最低50年の寿命があり、建て替え時期は先延ばしとなります。

 高齢化社会、年金問題などで、ただでさえ老後に不安を抱える中で、退職金までつぎ込んで建て替える余裕はなくなりました。少しでも、長く住める住宅を賢く建てなくては、“住宅負け組”に入ってしまうといっても過言ではありません。うそ寒くて光熱費ばかりかかるような建物に住んでいて、明るい老後など望むべくもないでしょう。

高気密・高断熱はあとから付加できない

 このことはなにも、戸建て住宅に限った話ではありません。マンションにも同じことがいえます。
 構造体にきちんとお金をかけていないマンションは、結露が発生したり雨水が沁みたりして、鉄骨を錆させたりコンクリートを脆くさせたりする可能性があります。構造計算上は必要な強度を持っていたとしても、経年によって脆くなったり、シミやカビが発生したりと、建物の寿命を縮めかねないのです。

 何も高級マンションや高級住宅をお勧めしているわけではありません。見てくれや設備にばかりお金をかけているケースもあり、必ずしも坪単価の高い建物が寿命も長いとは言えないことも事実です。ただ、はっきりしていることは、気密・断熱性能の高い建物は、結露や湿気などへの対策がしっかりできているため長寿命な建物になるということです。だからこそ、きちんとした気密・断熱性能の有無を見極めることは、将来的な安全性の見極めにもつながるのです。

 もちろん、予算あってのマイホーム建築であり、ない袖は振れないことも現実です。高価なことは最大のデメリットとも言えるでしょう。けれど、かけるべきところにお金をかけなくては、安物買いの銭失いとなってしまうことも確かです。
 予算を合わせる方法ならば、いくらでもあります。内装や設備にお金をかけることは、後々にリフォームなどで満たしていくのも一つの手でしょう。普段使わないと思われる部屋は、極力小さなスペースに抑えることです。手狭になったときには、これもまた、後からのリフォームで対応可能です。しかし、高気密・高断熱性能だけは、あとから付加することはできません。その意味では、高気密・高断熱性能は住宅があらかじめ備え持っておくべき基本性能であるともいえます。

 住宅はとにかく長く住めるに越したことはありません。であれば、長い目で見て得するように、お金をかけることをお勧めします。

このコラムーの情報

  • 2008/07/29

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