■昨年(平成22年)の夏は猛暑だったので、今年の冬は暖かい、と思いきや
気象庁の最新の予想では厳しい寒さとなるようです。
温暖化とはいえ、日本の冬は相変わらず寒いですね。
other_0034.gif 寒い冬の暖房の定番といえばエアコン、ストーブ、こたつなどが挙げられますが、いずれも局部的な暖房か、部屋全体が均等に暖まらない、足寒頭熱型暖房機で、必ずしも《快適な暖房器具》として万人に支持されている、とは云い難いような気もします。

快適で健康的な暖房の理想は部屋全体がムラなく均一に暖められて管理されていること、過剰な水蒸気も出ずに湿度も適度であること、などがありますが、この基準を満たしてくれる暖房機といえば、部屋全体を均一に暖める輻射熱式暖房の代表、床暖房ではないでしょうか?

輻射熱式暖房の利点は、
●空気を暖めるエアコンなどに比べて暖房温度が低くても体感的には同じような快適さがある。

●気流がもたらす不快感がない。《のぼせ等》が無い

●燃焼式(ガスストーブなど)のように過剰な水蒸気が出ない。(結露しにくい)
などがあります。

輻射熱式暖房機には床暖房のほか、最近では蓄熱式暖房機や、リフォームでは難しいですが、住宅基礎のコンクリートに太陽光などで温めた熱を貯め、家全体を暖房するような方式も複数あるようです。
《蓄熱式暖房機の詳細》はこちらです
床暖房のルーツ
床そのものを暖房するという発想は、朝鮮半島をルーツとする温突(オンドル)式暖房が原点とされています。
本来のオンドル式は台所の煮炊きに際して使用するかまどから出る煙などの廃熱を利用していました。
かまどから出た煙を床下に還流させて暖める、省エネ暖房でもあったようです。

日本でも秋田県八幡平の蒸の湯(ふけのゆ)温泉に床を地熱の蒸気で暖め、湯治に利用するオンドル式に似た施設もあります。
今でも韓国では暖房といえば床暖房が一番でホテルなどの暖房にも採用されているそうです。(行ったことないので本当は知りませんが・・・)

重要なのは断熱
そんな快適な暖房機であってもお部屋の断熱が悪いとせっかくの暖気が逃げて意味がありません。
昨今話題の住宅エコポイント制度の対象もお家の断熱改修にあります。
壁、天井、床、そして窓などの開口部からの断熱を改善して冷暖房の効率を上げる目的の制度が住宅エコポイントです。

床暖房もお家の断熱が重要となります。
特にリフォームの場合、既存の床下に断熱材があるのかどうか、窓もできればペアガラスや二重窓、そうでない場合は暖房時にはカーテンを閉める、など放熱を防ぐ工夫が大切です。

床暖房の工事
今回の床暖房に採用されたのはヒートポンプで作ったお湯を循環させる温水式。
熱源にはダイキン製の【ホッとエコフロア】と、床材は大建工業のヒートパネルと床材が一体となった【はるびよりD】シリーズの組み合わせです。

オール電化の方は光熱費の削減効果からほとんど躊躇なく決定されましたが、床暖房は高価なこともあってまだまだ贅沢品との意識もあり、最後までお悩みでしたが、『家族全員寒さに弱いので・・・この際・・・』との理由からご決断されました。

工期は3日間。リフォームの場合、既存床の上から新設床材を貼ることが多く、ご費用的にも断熱を考えた上でもその方が効率的なようです。

↓キッチンビフォー                  アフター
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↓リビングビフォー                     アフター
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維持するための光熱費
でも、たとえ快適な暖房である住宅設備であっても、維持費(光熱費)が高くては意味がありません。
一昔前の話ですが、新築したお家にガス床暖房を設えたものの、冬場のガス料金の請求金額があまりにも高額だったので、せっかくの床暖房は使わないまま、といった話も聞いたことがあります。
※現在ではGAS得プラン(大阪ガス)制度が登場していますので、床暖房に使用するガス料金もお得になっています。

そんな気になる床暖房の光熱費ですが、今回ご採用いただいたヒートポンプ式熱源は、エコキュートと同じく【空気の熱を利用する】優れた省エネ方式。

省エネといえば、前述のかまどの廃熱を利用するオンドル式を思い浮かべますが、ヒートポンプ式床暖房もまさに空気の熱を暖房の熱源に利用する省エネ床暖房です。

実際の光熱費で比較すると、ヒートポンプ式は電気ヒーター式床暖房の約3分の1、ガス温水式と比較すれば、約2分の1の光熱費で済む、というのですから魅力的です。

当初の設備投資は電気ヒーター式に比べると30%ほどお高くなりますが、維持費が3分の1で済みますから、長い目でみれば結局はお得になる、というわけです。
↓【はるびより】のヒートパネル。温水パイプが見えています。こちらは熱源のヒートポンプ、【ホッとエコフロア】
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熱源であるこのヒートポンプはすでにおなじみの省エネ給湯器【エコキュート】と同じ構造ですが、床暖房専用のほっとエコフロアのヒートポンプの方がエコキュートのよりも一回り大きく、馬力も強力です。

↓施工前には家具の移動や養生をしっかりしておきます。
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↓ヒートパネルを貼っているところ。温水循環配管のパイプを床下へ入れているところです。。
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 ↓割付図面(暖めたい床とそうでない床の位置決め)通りに貼っていきます。
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↓既存床と床暖房との境目は見切り材で仕切ります。
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↓床暖房用のコントローラー。これで3系統(キッチン・リビング・ダイニング)の床暖房の切り替えをコントロールします。
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この度はお世話になりまして本当にありがとうございました。
今後共、末永く宜しくお願い申し上げます。

㈱りらいふ スタッフ一同より。
平成23年 1月吉日
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