偕楽園にて夜の萩と中秋の名月を堪能しました!
偕楽園の梅情報, 水戸ぶらり 2013年9月21日ハイこんにちは!
皆様如何お過ごしでしょうか?
今年の夏は、まさに"酷暑"という表現が相応しい暑さでしたね。
このままいくと今年の流行語は「暑い」に決まってしまうのでは?…というくらい、口を衝いて出てくる言葉は"暑い"のみでした。
暑さと格闘しているうちに9月も半ばを過ぎてしまいました。
多くの地域に甚大な被害をもたらした台風は、暑い空気まで散らしてくれたのか、朝晩はだいぶ涼しくなってくれました。
昼間の照りつける太陽の威力は未だ健在ですが、暑さの質自体は緩やかなものに変容してきましたしね。
さて9月19日は、旧暦でいう8月15日、いわゆる"十五夜"でした。
日中も気持ち良く晴れ渡り、十分に秋を感じさせる澄んだ空でしたから、綺麗なお月様が期待できました。
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夕刻、仕事を終え帰る途中にふと見上げたお月様は、予想以上に大きくてビックリ。
(満月の日って地震が多い気がするよなぁ…などと思っていたら案の定、深夜に震度5の地震に見舞われました)
ちなみに、"十五夜"と聞くと、勝手に満月が拝める日と思いがちですが、実際は単に旧暦の8月15日を意味しており、月の満ち欠けの状態には対応していないそうですね。
今年以降しばらくの間、十五夜に満月が昇ることはないらしいですよ。
夕空に浮かんだデカくて丸いお月様をカメラに収めていたら、なんだか寄り道をしてみたくなりまして。
"そういえば偕楽園で中秋の名月を楽しむイベントが毎年開催されているはず"…と下調べなしで行ってみることに…。
寄り道できる場所に日本3大庭園のひとつ、偕楽園があるなんて、なかなかでしょ?
思った通り、十五夜の偕楽園では様々なイベントが行われていました。
春には梅やツツジを楽しむための県の内外から多くの観光客が訪れる偕楽園ですが、この時期は"萩まつり"が開催されています。
丁度見頃を迎えている萩の花は、夜間でも楽しめるようにライトアップされていました。
青空の下で観ると緑の葉の中に鮮やかなピンクや白の小さな花がチロチロ咲いてかわいい印象の萩ですが、暗闇にライトアップされボンヤリと浮かび上がる姿は幻想的であります。
ボンヤリ歩いていると…数人の巫女さん達の後ろ姿が見えたので、フラフラと吸い寄せられてみると、その向こうに何やら優雅に舞い踊る二人の女性の姿が…。
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何たる雅やかさ!
園内の広場に設営されたステージ上で「神楽舞と雅楽の演奏会」が開かれていたのでした。
見たことない笛や太鼓の演奏をバックに神楽舞を舞う二人の女性、空には中秋の名月。
千数百年の歴史を持つ雅楽を、こんなに間近で…無料で…しかも帰り道に観ることが出来るなんて…これを贅沢と言わずして何と言いますか。
入り口付近はわりと閑散としていたのに、ステージのある広場付近は大混雑。
"中秋の名月"とか"十五夜"なんて、若い人には馴染みの薄い行事だよなぁ…などと勝手に思いこんでいましたが、会場には若い方の姿も多く見受けられました。
こちらの珍しい形の笛は"笙(しょう)"ですかね。
パイプオルガンと似た構造を持つといわれる"笙"は、ピヤーと神秘的な和音を奏でます。
辺りがたちまち"和"な雰囲気に満たされます。
石州流・表千家・裏千家・江戸千家…と、様々な流派のお茶会に参加できる「野立茶会」も毎年恒例のイベントです。
このお茶会を楽しみにいらっしゃるお客様も多いことでしょう。
小生、恥ずかしながら作法とか礼儀といったものに全く疎いので(正座も苦手)、離れた所から恐々写真を撮らせて頂くのみとなりました。
脇で野点茶会の様子を拝見させて頂いた感じでは、大変厳かな雰囲気ではあるものの、思いの外カジュアルな印象を受けましたです、ハイ。
お茶会にビビらずスマートに参加できるような渋い大人になりたいものです。
好文亭のライトアップは、いつみても素敵でアリマス。
梅や桜、ツツジや萩…と季節によって周囲の彩りが変わるため、様々な表情が楽しめるのが素晴らしいところでやんす。
"月見"と聞いて"バーガー"と即答してしまう程、無粋な感性しか持ち合わせていない小生ではありますが、萩やススキを照らす満月を見るにつけ、「日本の秋は良いものだな」などと思ったりもしますよ。えぇ、少しくらいは。
まだまだ日中の暑さも夏の気分も残ったままですが、朝晩が涼しかったり日が暮れるのが早かったりと、秋がすぐそこまで来ているのを実感できます。
というわけで、今年は本当にきれいな中秋の名月を堪能することが出来ました。
9月23日まで"萩まつり"開催中の偕楽園、皆様も是非とも足を運んでみてください!