食欲の秋を迎え、家電メーカーが高機能なIH炊飯ジャーを投入している。

炊飯ジャー市場はこの数年、5万円台以上の高級炊飯器がシェアを拡大。

最上級クラスは14万円台で、お米の銘柄別や好みの固さに合わせられる炊き分け機能まである。

「おいしいご飯を食べたい」という消費者の食欲に応えるメーカーの開発合戦。

炊飯器はどこまで進化するのだろうか。

三菱は炭で炊飯

　火付け役は三菱電機が平成18年に発売した「本炭釜」。

10万円超という高価格にもかかわらず、予想以上にヒットした。

内釜に金属ではなく、純度99・9％の炭素（カーボン）素材を使用し、

かまどのような強火と遠赤外線効果を持たせたのが特徴だ。

　炭素素材は熱効率がよいため釜全体を均一に加熱でき、

大きな泡が次々に沸く。泡が米粒を押し上げながら通り抜け、ふっくらと仕上がる仕組み。

　21年には蒸気を水に戻す「蒸気レス」機能を開発。連続沸騰でうまみ成分が増え、

「熱い蒸気が吹き出すことの不満解消に踏み込んだ」（三菱電機営業担当）という。

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