■夢の工作機械「3Dプリンター」。今後10年で5倍に拡大予想。
2013年9月1日 PR, お問い合わせ(フリーダイヤル), ご挨拶など, 一口メモ, 夕刊記事から, 専務取締役, 時事, 朝刊記事からちょっとしたマメ知識を、お忙しい方にも『3分間』でお読みいただけるようにお届けいたします。
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仕事の時の話題にとお役立てください。
2次元の紙を印刷するかのごとく3次元の立体に変換するという、
社会にイノベーション(革新)を起こす画期的なツールとして世界的に関心が高まっている
「3Dプリンター」。CAD(コンピューターによる設計)やCG(コンピューターグラフィックス)で
作った3次元データを基に、厚さ数mm~数μmの断面形状を樹脂などで積層させて立体物を
造形していく機器です。
オバマ大統領に、「モノ作りを革命的に変える可能性を秘めている」とまで言わしめた
「3Dプリンター」ですが、技術や機器自体は30年ほど前から存在しており、
自動車や航空宇宙産業などの開発時のプロトタイプ(試作品)作成用として使われてきました。
ここに来て脚光を浴びているのは、産業用で一台数百万円から数千万円もした
「3Dプリンター」の小型化・低価格化が急速に進み、一台数十万円というクラスまで登場して、
個人でも手が届くところまで身近になってきたことが挙げられます。
市場的には、業界トップの[ストラタシス]と、2位の[3Dシステムズ]、この米国勢の2強が、
市場の過半を握っています。
積層技術をはじめとした基本的な特許を米企業が押さえていたこともあり、
日本勢の出遅れは否めません。
しかし今後、特許が切れると、ベンチャーも含めた国内の精密機械メーカーなどの
参入が期待されます。
いま沸き上がっているのが、“金型(かながた)不要論争”です。
「3Dプリンター」を使えば、大幅な時短が実現し、開発コストも削減されることから、
熟練の金型職人は要らなくなり、下請け工場の仕事が奪われるのでは、
という不安の声が上がる一方で、それは考えづらい。
寸法精度やコスト面で金型の成形には到底かなわない、という声も。
さらには、当の金型メーカー側が「3Dプリンター」の導入を
積極的に検討している例もあるなど、模索論争は熱を帯びています。
現在、自動車、家電、ファッション、スポーツ用品などの製造業を中心に、
建築、医療、教育といった幅広い分野で利用されている「3Dプリンター」。
米国の調査会社の試算によると、
世界市場は今後10年で5倍にまで拡大するとはじき出しています。
紙に描いた絵が立体的に生まれ変わる、感動。
自分自身やペットのフィギュアや自分でデザインしたアクセサリーなど“世界で一つだけ”を
身につける楽しさ。
高価で大袈裟で、ごく一部の人のものだったコンピューターが、ダウンサイジングされて一般家庭に
普及したパソコンのように、
「3Dプリンター」も一家に一台の時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。
※参考: 日経産業新聞(2013年6月4日付/同6月5日付/同6月14日付/同6月20日付)