大型蓄電池 普及へ本腰(政府7月に支援策・予算化)
スタッフ 2012年4月30日
(某・朝刊抜粋文)
政府・与党が、大型蓄電池の研究・開発、普及に向けた施策を7月にとりまとめることが29日、分かった。東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、5月5日に国内すべての原発が停止する“電力危機”に直面する中、電力供給安定化や再生可能エネルギーの有効活用などを図る狙いだ。平成25年度予算案に必要経費を盛り込む。
政府・与党は、今夏の原発停止による影響を乗り切ったとしても、慢性的な電力不足は解消できないとみており、太陽光や風力など再生可能エネルギーを有効活用するためにも、大型蓄電地の研究・開発、普及を促進する必要があると判断した。 携帯電話やパソコンなどに搭載されている小型蓄電池は、韓国や中国に無押され日本の世界シェアが激減しているが、大型蓄電池の需要は今後、国内外で大きく増加すると見込まれる。このため、日本の優れた技術を活かして大型蓄電池の開発・生産に力を入れれば、主要産業になりうるとしている。
政府はすでに、経済産業省内に「蓄電池戦略プロジェクトチーム」を設置して、具体的な施策を検討。大型蓄電池の低価格化や容量増大のための研究・開発に向けた企業への支援策などが焦点となる見通しだ。
この他、政府・与党内では、大型蓄電池の研究・開発を、国の方針の下で企業や大学が壁を越えて進めていくため、産官学連携の研究・開発センターを設立する案も浮上している。